2014年6月20日金曜日

音楽CDをパソコンに取り込む時のデータ形式、MP3、WMA、AAC、知っていますか?

音楽CDをパソコンに取り込み、パソコン、携帯プレーヤー、携帯電話で聴くことができます。なお、このパソコンなどで聴くためには、特殊なデータ形式に変換する必要があります。今回は、音楽を聴くための特殊なデータ形式、MP3、WMA、AACについて説明します。
なお、CD音楽のデータは、どうやってパソコンに取り込まれるのでしょうか? 

実は、パソコンに取り込む場合、データサイズを小さくするために、データを圧縮して取り込んでいます。布団や衣類を圧縮して圧縮袋につめ込むような感じですね。

圧縮されたデータ形式が、よく聞く「MP3」、「WMA」、「AAC」です。

これらの音楽データの形式は、音楽のデータサイズを圧縮(小さく)するため、聴く際に影響のない範囲で、音の一部を取り除いて、データを圧縮しています。

なお、音楽データを圧縮する方法の違いで、MP3、WMA 、AACというデータ形式があります。


音楽CDをパソコンに取り込むと約1/10のサイズになり、3~5分の曲で1曲あたり5MB(メガバイト)前後になります。私の携帯プレーヤーは記憶容量が8GBですが、この小さなボディに約1600曲(アルバム 約100枚分)も記録できるので大変便利です。



■ 音楽データの形式、MP3、WMA 、AACて何?


MP3、WMA 、AAC は形式は、CDに記録された音楽データを圧縮し、サイズを小さくしたものです。通常、これらのデータ形式は、音楽CDのデータサイズの約1/10で、記憶できます。

音楽CD並の音質を保ったままデータ量を大幅に小さく(圧縮)することができ、そのことで、より多くの音楽がパソコンや携帯プレーヤーに記憶できます。

音楽CD上のデータサイズは、そのままだと、アルバムの場合で通常約700MB程度、1曲で約50MBものサイズになります。このまま、パソコンに記憶していたら、1GBで20曲ぐらいしか記憶できません、これでは不便です。

そのため、極力たくさんの音楽データを記憶するため、データを圧縮しコンパクトにして記憶する必要があり、人間の感じ取りにくい部分のデータを間引くことによって、音楽データを圧縮し、データサイズを小さくしています。

ポップスCDのアルバム(16曲 約65分)を実際にパソコンに取り込んでみたら、データサイズは以下になりました。下記に示すように、CDに記憶されている音楽データの約1/10の大きさ程度で記憶できます。

 音楽CD上のデータサイズ      710MB
 
 パソコンに取り込んだデータサイズ  65MB
   *MP3(128kbps)、WMA(128kbps)、AAC(128kbps)で取り込んだ場合




■ 代表的な音楽データ圧縮方式

携帯プレーヤー、携帯電話等で音楽を聴くためには、これらの機器が、以下のどのデータ形式をサポートしているか事前に確認しておく必要があります。


◆MP3(MPEG1 Audio layer3)

音楽データを圧縮する技術が色々と開発されていますが、このMP3は、以前から広く普及しています。MP3 は MPEG-1 という映像圧縮技術の音声部分を利用しています。

◆WMA(Windows Media Audio)

Microsoft社が開発した、Microsoft社製品の標準の音声圧縮方式です。インターネット、パソコンで広く普及しています。

◆AAC (Advanced Audio Coding)

MP3の後継といえるもので、全ての圧縮率において高音質を実現するべく作られています。MP3はMPEG-1という映像圧縮技術の音声部分を利用していますが、AACは、より新しい MPEG-2 の音声圧縮技術を利用しています。

◆ATRAC3(Adaptive Transform Acoustic Coding)

ソニーが開発した音声圧縮技術で、ソニー製品を中心に、音楽配信サービスやソニーのMDフォーマットに主に使用されている圧縮規格です。



■ 音楽CDを取り込む時のビットレートとは


よく家電量販店にいくと「MP3 128kbpsの場合」とか見かけたことありませんか?

MP3は圧縮形式のことで、次に続く128kbpsがビットレートといわれる部分です。これは "音楽を1秒間あたりどれぐらいのデータに変換するか" の指標です。

 数値が高ければ音質は良いですが、変換後のデータサイズが大きくなります
 数値が低ければ音質は悪いですが、変換後のデータサイズは小さくなります

なお、以前は、パソコンのハードディスク容量の制限もあり、「MP3でCD並みの音質を確保するには、ビットレート128kbpsが良い」と言われていました。

しかし、今は、ハードディスク容量も1TBを越える時代になり、パソコン環境や音楽を考え、それ以上のビットレート160kbps、192kbps、又は320kbps(MP3 の最高ビットレート)で良いかもしれません。

なお、このビットレートも絶対的な判断基準ではなく、自分で聞き比べて最適なものを見つけたらよいと思います。MP3の128kbpsと320kbpsの違いについて、以下のサイトで詳しく分かります。

 MP3の128kbpsと320kbps、あなたは聴き分けられますか?
 http://daredemopc.blog51.fc2.com/blog-entry-779.html

 128kbps と 320kbps の聴き分けテスト mp3ornot.com
 http://mp3ornot.com/


以下のホームページには、ビットレートでどのように音が変化するか波形分析があり、とても分かりやすいです。

 不可逆圧縮音源の音声波形を見て性質を理解する - パソコン初心者講座 ~道すがら講堂~
 http://michisugara-aud.sakura.ne.jp/convert/mp3_aac.html



■ 非可逆圧縮と可逆圧縮


音楽の圧縮形式には、大きく、「非可逆圧縮(不可逆圧縮)」、「可逆圧縮」の2つに分けられます。

 「非可逆圧縮(不可逆圧縮)」
 ・・・一部を切り捨てているため、演奏時に復元しても、完全に元の音楽には戻らない

 「可逆圧縮」
 ・・・ 全ての音データを切り捨ててしまうことなく、完全に元の音楽に戻せる

通常デジタルオーディオプレイヤーで用いられるのは、人間の耳に聞こえにくい高域成分を切り捨てサイズを圧縮した「非可逆圧縮(不可逆圧縮)」形式で、MP3、WMA 、AACは、この形式です。

一方、「可逆圧縮」形式は、圧縮率はせいぜい2分の1です。可逆圧縮は、非可逆圧縮では音質の低下が目立ちやすい、ピアノソロなどの高音が目立つ曲、クラシックなどの曲に限定して利用すると良いかもしれません。

なお、「可逆圧縮」形式の詳細は、下記を参照下さい。

 高音質で音楽を聴くため可逆圧縮音源について学ぼう - 道すがら講堂
 http://michisugara.jp/archives/2011/lossless_music.html



■ 《補足用語説明》

◆エンコード

エンコードは符号化といい、データサイズを小さくする為に、一定の規則に従って、目的に応じたデータに変換することで、MP3、WMA 、AACといった音楽圧縮フォーマットに圧縮することをエンコードと言います。

◆ビットレート

1秒間の音楽の信号を、何ビットで表すかを示す値です。簡単に言えば、この値が大きいほど、より元の音楽に近いデータに変換可能です。しかし、その分、データサイズが大きくなります。

単位には「bps」が使われ、MP3のエンコードで一般的な「128Kbps」は、1秒間のオーディオデータを表現するのに128,000ビット使うという意味です。

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