インターネットのサービスの中に、「オンライン・ストレージ」というのがあります。ユーザ登録すると、インターネットのコンピュータ中に、自分専用のフォルダーが確保でき、そこにデータを保存できるというものです。パソコンやスマホのデータバックアップには最適のサービスです。
なお、このオンライン・ストレージのサービスには、パソコンの内容を自動的にインターネットに保存してくれる”同期型”のサービスがあり、ファイルのバックアップなどに便利です。今回は、このサービスの定番、「Dropbox」、「Googleドライブ」、「SkyDrive」について紹介します。
このサービスは、パソコンとインターネットのフォルダーの内容を、常に同じになるようにするサービスで、利用するには、①ユーザ登録 ②クライアントソフトのインストールが必要になります。
パソコンの特定フォルダーにデータを保存したり更新すると、クライアントソフトが自動的にインターネットに保存してくれ、データのバックアップには最適です。さらに、インターネットの専用フォルダーは、スマホでも他のパソコンからでも利用できます。
また、パソコンの機種を変更した場合も、クライアントソフトをインストールすれば、インターネット保管のデータを自動ダウンロードしてくれるので、手間をかけずにスムーズに、新しいパソコンで作業ができます。
■ まず”同期型”のオンライン・ストレージ・サービスとは
オンライン・ストレージの中でも、便利なのは、このサービス。パソコンで作業しながら、影で自動的にインターネットにデータをバックアップしてくれるのが、”同期型”のオンライン・ストレージ・サービスです。
まずは、サービス専用のクライアントソフトをパソコンにインストールします。そうすると、パソコンに特定フォルダーが作成され、そこにデータを入れておくと、自動的にインターネットにバックアップしてくれます。
このサービスは、パソコンのデータとインターネットの中のデータの内容が、同じになるように常に監視され、パソコン側が変更されれば、ほぼ同時に、インターネット側も更新され、インターネットにマニュアルでアップロードする手間が不要です。
■「同期型」オンライン・ストレージ・サービスを利用する手順
以下の手順で利用しますが、パスワードは不正利用されないように、「英字の小文字・大文字、数字、記号を混合させ、8桁以上のパスワード」にすることが大事ですね。
(1) サービスのホームページにてユーザ登録(ログイン名、パスワード登録)
(2) ユーザ登録が承認された時点で、インターネット・サービスのコンピュータに専用のフォルダーが確保
(3) パソコンで動作するクライアントソフトをインストール
(4) クライアントソフトを起動させて、登録したログイン名、パスワードを入力
(5) クライアントソフトはパソコンの特定エリアに同期用のフォルダーを作成
(6) 以後は、クライアントソフトが自動的に(2)のインターネット・サービスの専用フォルダーと、(5)のパソコンの特定エリアのフォルダーの内容を常に同じ状態に同期する。
■ お勧めのサービス
この手のサービス、様々ありますが、世界的に人気で、私も数年前から使っている「Dropbox」ですね。操作も簡単で、インターネットとの通信もスムーズ、3年以上使っていますが、特に問題はなかったですね。次に、お勧めなのが、Google提供「Googleドライブ」、Microsoft提供「SkyDrive」です。
オンライン・ストレージ・サービスを利用するためには、それぞれユーザ登録が必要ですが、「Googleドライブ」はGoogleアカウント、「SkyDrive」はMicrosoftアカウント(旧Windows Live ID)を持っていれば利用できます。
■ 同期型オンライン・ストレージ「Dropbox(ドロップボックス)」
https://www.dropbox.com/
機能はシンプルで使いやすく、オンライン・ストレージではトップの人気を誇るサービスです。無料で容量2GBが使用できるサービスです。機能はシンプルですが、使えば使うほど、良さが分かってくるサービスですね。
動作も機敏で、私は数年、このサービスを使っていますが、このサービスのお陰で、どのパソコンからでも、WindowsのOSが異なっても、必要なデータを利用することが可能になりました。
なお、唯一欠点なのが、無料で使える容量が2GBと少ない点です。使い始めの頃は、エッ、2GBなんてすぐに満杯になるよ!と考えていました。確かに、数か月後には無料容量ギリギリになりました。
しかし・・・保管するものを限定し、ブログの記事とか頻繁に更新する内容で、重要なものをDropboxに保管しよう!と考えDropboxの運用を変更したら、”無料の2GBで充分”だということが分かりました。
なお、専用のソフトをインストールすると、同期用フォルダ「%USERPROFILE%\Dropbox」(デスクトップにショートカット)が作成されます。このフォルダにファイルを保存することで、同時にインターネットに保存され、データの同期がとられます。
■ 同期型オンライン・ストレージ「Googleドライブ」
http://www.google.com/drive/about.html
Googleドライブのオンライン・ストレージは、最大15Gbytesまで無料で利用できます(ただしGmailやGoogle+フォトと共有)。無料で使える容量が大きいのは良いですね。
クライアントソフトを使用すれば、パソコンに特定フォルダー「Google ドライブ」が作成され、そこに保管されたデータは自動的にインターネットに保存される同期型のサービスです。
「Dropbox」「SugarSync」より後発のサービスですが、Google提供で安心して使え、データの同期なども高速です。
専用のクライアント・ソフトウェアをインストールすると、Windowsの場合、Googleドライブとの同期用フォルダ「%USERPROFILE%\Google ドライブ」(デスクトップにショートカット)が作成されます。
(注)時々、パソコンのデータが同期されない(インターネットに保存されない)場合があります。この時は、いったん、「Googleドライブ」を終了し、再度、起動して下さい。
Google ドライブの一般的なエラー
https://support.google.com/drive/answer/2456903?hl=ja
■ 同期型オンライン・ストレージ「SkyDrive(スカイドライブ)」
http://windows.microsoft.com/ja-jp/skydrive/download
「SkyDrive」はMicrosoftが提供しているオンライン・ストレージ・サービスです。7GB のストレージを無料で利用できます。Windows 8.1にはSkyDriveのクライアント・ソフトウェアがプレインストールされています。
SkyDrive から Word、Excel、およびその他の Office ドキュメントを開いて作業することができ、OfficeのオンラインアプリOffice Web Appsを利用し、制限はありますがデータ編集も可能です。
Windows環境の場合、SkyDriveのクライアント・ソフトウェアをインストールすると、Windowsの場合、同期用フォルダ「%USERPROFILE%\SkyDrive」が作成され、このフォルダ以下にあるファイル/フォルダをオンライン・ストレージと同期します。
■ 重要なデータは保管しないほうがよいが、保管する場合は暗号化して保管
暗号化する方法として、私が一番気に入っているのが、下記の方法です。
”一般的に使われている「暗号化圧縮形式Zip」で暗号化”
暗号化圧縮形式Zipは、一般的な圧縮形式であり、このデータ形式をサポートする様々なソフトがあります。
もし、特殊な暗号化ソフトを利用した場合、このソフトが利用できなくなると、復号化してもとに戻せなくなりますので、要注意です。
なお、「ED」などの暗号化ソフトを使う場合、暗号化を解いて、通常のファイルにして利用しますが、この通常ファイルを履歴としてインターネットに保管されたら、暗号化されないファイルが履歴としてインターネットに残ることにもなり危険です。
■ お薦めの暗号化対応 圧縮・解凍フリーソフト「7-Zip Portable」
「7-Zip Portable」は、USBでも使えるポータブルタイプのフリーの圧縮・解凍ソフト。このソフトは、高圧縮率を実現し、ポータブルタイプの圧縮・解凍ソフトでは、代表的な人気のあるソフトです。専用の形式「7zフォーマット」に対応するほか、各種の圧縮・解凍形式をサポートしています。
強力な「256AES 暗号化機能」、自己解凍形式、ファイルの分割・結合、テストの実施、お気に入り機能などをサポートしています。
7-Zipについては、下記のホームページを参照下さい。
7-Zipのホームページ(日本語)
http://sevenzip.sourceforge.jp/
【初春は梅の季節ですね! 過去の写真から 2009年2月の梅:京都府 長岡天満宮 撮影】