「SDメモリーカード」(エスディーメモリーカード、SD Memory Card)は、画像や映像などのデータを記録するカードです。一般的に「SDカード」と呼ばれます。デジカメ、ビデオカメラ、スマホなどで幅広く使われる記録媒体ですね。
「SDカード」は、大きさで SD・microSD の2種類があり、また、保存可能なデータ量(容量)によって、 SD・SDHC・SDXC の規格があります。
「SDカード」は、発売当初は、規格上の最大容量が2GBでしたが(SD)、その後32GB(SDHC)に拡大し、現在は2TB(SDXC)まで拡大しています。ハードディスクでさえ、TB(GBの1000倍)なのに、カードでTBとは技術の進歩も早いですね。
なお、SDカードを購入する場合には、その機器で使えるSDカードのサイズは何か(SD・microSD)をまず考え、次にどの程度のデータ容量にするかで、以下のタイプから選択することになります。
SDカード ・・・・・最大容量は2GB
SDHCカード ・・・・容量が最大32GBまで拡大
SDXCカード ・・・・さらなる大容量化(最大2TB)とデータ転送速度の高速化
microSDカード・・・小型のSDカード、容量が最大2GB
microSDHCカード・・小型のSDHCカード、容量が最大32GB
microSDXCカード・・小型のSDXCカードで、容量が大容量化し最大2TB
なお、SDカードに記録したデータは、必ず、パソコンなどにバックアップして下さい。
SDカードに使われているフラッシュメモリーは、「データ保持期間」や「書き換え可能回数」に限りがあり、「データの永久保存に向いていない」と言われているからです。注意下さい。
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■ データ容量の目安
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SDHCカード、microSDHCカードの16GBで、どの程度のデータが入るか、以下のサイトの情報を参考に示します。但し、記録する画像や映像の画質によっても、大きく変わってくるので注意ください。詳しくは、以下のサイトを参照下さい。
よくわかるSDカード|SDカードの種類から選び方まで|GREEN HOUSE
http://www.green-house.co.jp/campaign/products_special/sd_card/
■SDHCカード、microSDHCカード 16GB 記録枚数と時間の目安
*8GBは以下の半分、32GBは2倍の記録枚数、記録時間と考えて下さい。
(1) フルHD動画(1920x1080 1.3Mbps)・・・約2時間36分
(2) 1200万画素(高画質モード) ・・・・・・約3264枚
(3) 音楽(MP3形式) 4分の曲を128kbps、MP3形式で圧縮した場合・・・約4096曲
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■ サイズによる区別・・・SDカード、microSDカード
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SDカードは、まず、サイズにより、SDカード、microSDカードに分けられます。まずは、自分が使う機器が、どれに(どのサイズに)対応しているか、確認することが大事です。
SDカード ・・・幅 24mm 長さ 32mm 主な用途:デジカメ、ビデオカメラ、パソコン
microSDカード ・・・幅 11mm 長さ 15mm 主な用途:携帯、スマホ
microSD・SDHC・SDXCカードはSDカード変換アダプタを使用することによってSDカード用の機器でも使用することができます。
(注)以前は、これ以外にminiSDカードもありました。miniSDカードは、SDカードの小型版で、主に携帯電話向けに利用されていましたが、2007年後半以降は、より小型のmicroSDカードが採用されるようになりました。
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■ 保存可能なデータ量による区別・・・SD、SDHC、SDXC
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保存可能なデータ量(容量)によって、SDメモリーカードはSD・SDHC・SDXCという規格があります。なお、機器によって、どこのSDカードまで対応しているか違います。例えば、SDカードしか対応できない機器に、SDHCカードや、SDXCカードを挿しても認識しません。
ちなみに、SDXC対応機器には、SD・SDHC・SDXCの全てのカードが利用可能です。
最大容量 対応できる機器
SDカード 2GB まで SD対応機器、SDHC対応機器、SDXC対応機器
SDHCカード 4GB~32GB SDHC対応機器、SDXC対応機器
SDXCカード 48GB~ SDXC対応機器
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■ 転送速度の規格
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SDカードには転送速度の規格、SDスピードクラスもあります。SD機器とSDカードとの転送速度の最低限を保証する規格です。
SDスピードクラスで表示されている数字はそれぞれ「保証されている最低の転送速度」を示しており、Class2、Class4、Class6、Class10の4種類があります。高速連写や動画撮影の際は、高速タイプが有効です。
クラスの値が大きい程、転送速度は速くなり、利用の幅も広がります。なお、現在、販売されているSDカードは、Class10がほとんどですね。
CLASS2・・・読み書き時のデータ転送速度が最低2MB/秒 ・・・デジカメでの撮影
CLASS4・・・読み書き時のデータ転送速度が最低4MB/秒 ・・・ハイビジョン録画
CLASS6・・・読み書き時のデータ転送速度が最低6MB/秒 ・・・デジタル一眼レフでの連写
CLASS10 ・・読み書き時のデータ転送速度が最低10MB/秒 ・・・フルHDビデオカメラに最適
動画撮影などに使う際には連続的に大量のデータを書き込むため、カードの対応するデータ転送速度が一定以上であることが要求される場合があります。
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■ SDカード、USBメモリー、どちらも「フラッシュメモリー」を活用、永久保存に向かない
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SDカード、USBメモリーで使われている記憶素子は、どちらも同じ「フラッシュメモリー」です。フラッシュメモリーは、パソコンのメモリーと同じ半導体でありながら、電気がなくても記憶が保持されます。これが、データ記録に使われる理由ですね。
なお、記憶素子は同じながら、電化製品のために開発されたSDカードと、パソコンの周辺機器として進化してきたUSBメモリーとでは、異なる部分もあります。
例えば、デジカメで使われるSDカードをパソコンでフォーマットすると、デジカメでデータが読み取れないことがあり、デジカメやビデオカメラでフォーマットしなければなりません。
なお、SDカード、USBメモリーに保存しているからと安心してはいけません。必ず、パソコンなどにバックアップして下さい。
SDカード、USBメモリーに使われているフラッシュメモリーは、素子の使用回数に限りがあり、「データの永久保存に向いていない」と言われているからです。そして、もう一つの理由が、小さいので、「紛失しやすい」ことですね。
参考:2011年9月12日
USBメモリーとSDカード、由来による使い方の違いをしっかり理解
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/knowhow/20110831/1036555/
≪補足≫フラッシュメモリーの仕様
参考:2009年11月18日
気になる「自然蒸発」と「セル寿命」:驚くほど長寿だが放置には注意《USBメモリーは10年もつか》
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/basic/20091109/1020302/
この記事、少し古い記事ですが、参考になります。
この記事によると、フラッシュメモリーには「データ保持期間」「書き換え可能回数」なる仕様が存在し、MLCというタイプのチップでは、データ保持期間は5~10年、書き換え可能回数は5000~1万回ほどだそうです。
データ保持期間5年とは、例えばUSBメモリーをパソコンから外して5年間机の中に放置すると、データが電気的に消失する可能性があることを意味し、書き換え可能回数が5000回とは、同じ個所を5000回書き換えるとその部分が使用不能になる恐れがあるということです。
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